お宅拝見

料理上手なクリエイター夫妻とフラットな空間<1/3>

ランドスケープデザイナーのご主人とイラストレーターの奥さま、2歳の男の子の3人で暮らすMさんご家族。約86㎡の中古マンションをリノベーションした空間は、コンロと作業台、ダイニングテーブルがフラットにつながるキッチンを中心とした構成。段差や線が少ないシンプルなデザインにこだわり、Mさんご夫妻も壁の塗装や収納造作など、多くの部分をDIYで仕上げました。見た目はもちろん、暮らしやすさや使い勝手もしっかり考えた家づくりについて聞きました。



コンロとダイニングテーブルを
一体化したフラットなキッチン

 


——ゆったりと配置されたキッチンが家の中心になっていますね。とても広いLDKですが、半分近くはキッチンが占めているように感じます。お二人とも料理がお好きなのでしょうか?
 
奥さま 私も料理好きなのですが、主人も私と同じくらい料理ができます。ケーキなどのお菓子づくりは主人のほうが上手。平日は主に私が料理をしていますが、休日は二人でキッチンに立つことが多いので、二人で行き来しても余裕のあるスケール感でキッチンをつくりたいと思っていました。子どもが生まれる前は、友達を呼んでフレンチやイタリアンのフルコースをつくってもてなすのも趣味の一つでした。
 

 
——シンクが壁側でコンロがテーブル側に分かれたⅡ型のキッチンになっていますが、使い心地はいかがですか?
 
奥さま 一人がコンロを使って、もう一人が包丁でカットするなど、作業を分担して使うことができてとても快適です。コンロとシンクを振り返るように行き来する動線も便利。またダイニングテーブルを挟んで動線が2本あり、回遊できるため、すれ違う時のストレスがなく、子どもものびのびと過ごしているように感じます。



——ダイニングテーブルとコンロを一体にして、フラットにつなげるというアイデアはどこから生まれたのですか?
 
ご主人 コンロと作業台を少し高くして、段差をつけることも考えたのですが、使い勝手も見た目も分断されてしまうのがもったいないと感じました。全体的にできるだけフラットに、線を少なくしてシンプルですっきりとした空間にしたかったので、一体化させることにしたのです。
 

 
——食洗機やオーブンも海外製の大型のものを選ばれていますね。
 
ご主人 調理の幅が狭くなってしまうことは避けたかったので、設備類は妥協せずにしっかり予算をかけました。AEGの電気オーブンは、ガスオーブンと比べても遜色ない火力ですし、コンフィなどを作るときに60〜80℃など低音で調理ができる点はガスにはない利点です。庫内が広いので大きな鍋をそのまま入れて料理することも多いです。食洗機も鍋を洗えるものがよかったので大型のAEGを選びました。


 
——壁側の上部はオープンな棚、下部にも引き出しが充実していて収納力も抜群ですね。
 

 
ご主人 キッチンの引き出しなどのシステムはIKEAのものを採用し、表面の仕上げだけ造作しています。上部の棚はDIYです。棚板はラバーウッドの集成材で、ロの字の棚受けは金属製のものを特注して製作してもらいました。上部の棚には日常的に頻繁に使うものでデザインもよいものを置いています。一方で隠す収納も十分にないと成り立たないと考えていて、隠すものはしっかり隠せる収納を目指しました。ニッチに棚をつくり、使い勝手を考えて後からDIYで棚や引き出しなどもいくつか追加しました。私が料理をするので、マグネットラックやペーパーホルダーなど、細かいところまで最適な位置に設置できていると思います。


 

間取り・プランを見る

  • 専有面積: 86.38㎡
  • 間取り: 2LDK
  • 既存建物竣工年: 1973年
  • リノベーション竣工年: 2017年

広めの玄関土間と一体となったワークスペースがあり、左側には引き戸を隔てたウォークインクローゼットと寝室がある。寝室の手前には引き戸をもう一つ設けた。通路に沿って右側に洗面、トイレ、浴室を収めた水まわり。その先にキッチンを中心としたLDKが広がる。LDKの一角にボックス型の子ども部屋を設けている。

PROJECT MEMBER

  • 株式会社リビタ
    「リノサポ」コンサルタント 飯田 勇人


    大学院デザイン工学部建築学科修了
    埼玉県熊谷市出身。2016年に株式会社リビタへ新卒で入社、リノサポコンサルタントへ。
    建築学科で培った知識と、リノベーションへの情熱、若さを活かした行動力で、お客様視点でのよりよい暮らしを提案し、実現します。