お宅拝見

新旧の融合と住み開き<2/3>



リビングをカーテンで仕切り、
ベッドを出せばサロン空間に

 
——2階は既存が活かされていますが、一方の1階はワンルーム状で、まったく新しい空間になっていますね。
 
ご主人 基本的には家はシンプルな箱としてつくり、家具や雑貨、植物など置くもので空間をつくっていきたいと思っていたので、1階は間仕切りをできるだけなくし、吹き抜けを活かした開放的な空間としています。
 



 
奥さま 1階の間取りは、決まるまでに紆余曲折がありました。私が自宅でアロマトリートメントとカラーセラピーのサロンをやりたいと希望していたため、サロン用の玄関をつくるというアイデアが出ていたのですが、予算の都合もあり、その案は諦めることにしました。そこで、普段はリビングとして使用するスペースで、お客さまを迎えてトリートメントの施術をすることにしたので、リビングは広めにとって、玄関側のコンパクトな空間にキッチンとダイニングを収める必要がありました。キッチンとダイニングテーブルのレイアウトを検討した結果、玄関と向き合うようにキッチンカウンターを配し、出窓に合わせてベンチをつくり付け、ダイニングテーブルの片側は、チェアのスペースを省略することになりました。玄関を入るとすぐにキッチンの裏側が見えるというのは、完成前にはなかなかイメージできなかったのですが、お店のカウンターのようでいい感じです。玄関も広がりのある空間になりました。
 



 
——アロマトリートメントの施術時は、リビングをどのように使うのですか?
 
奥さま リビングの中央に設置しているカーテンで仕切り、壁に収納しているベッドを出して、トリートメントルームとして設えます。ベッドを収納するスペースもつくってもらいました。お客さまが泊まりに来た時も客間として使えて便利です。サロンとして専用の玄関や部屋をつくるという可能性もあったかもしれませんが、生活空間としてのリビングも大切にしたい。このようなフレキシブルな空間なら、ライフスタイルが変化した時に他のことにも使えると考えています。
 


——床や壁の仕上げなどは、どのように決めていったのですか?
 
ご主人 ラフな造りが好きなので、リビングの床は足場板、ダイニングは墨モルタル、壁は塗装で仕上げてもらいました。壁の塗料は少しだけツヤ感のある白。光の反射がキレイで気に入っています。墨モルタルは、最初イメージしていたよりも黒くなってしまったので、乳白色の塗料で調整してもらいました。玄関は床に合わせて壁もうすいグレーにして変化をつけています。リビングの床が一段上がっているのですが、そこに既存の古い柱をあえて現しにして、アクセントにしました。
 


奥さま 足場板は住宅の床に使ってもいいものなのかどうか、小さな子どももいるので少し気になっていましたが、全く問題ありません。オイル仕上げで表面はなめらか、引っかかるようなこともなく快適です。子どもがお絵描きなどで汚しても気にならないのもいいですね。

間取り・プランを見る

  • 専有面積: 76.63㎡㎡
  • 間取り: 2LDK
  • 既存建物竣工年: 1969年
  • リノベーション竣工年: 2017年

1階はワンルーム状のLDKと水まわり。玄関を開けると土間のダイニングキッチンがあり、一段上がった足場板の床のリビングが広がる。リビングの天井は吹き抜けで2階とつながっている。2階は既存の間取りを活かした、寝室と子ども室がある。小さな個室はウォークインクローゼットとして活用。階段ホールの余白にワークスペースも設けている。

PROJECT MEMBER

  • 株式会社リビタ 
    「リノサポ」コンサルタント 鈴木芽久美


    宅地建物取引士/既存住宅アドバイザー/省エネ建築診断士

    2011年に株式会社リビタへ新卒で入社。同社が企画・運営を行うシェア型賃貸住宅「シェアプレイス」の管理運営を経験後、リノサポコンサルタントへ。
    現在は主に戸建てリノベーションを担当しておりますが、マンションのリノベーション経験も豊富です。また、DIYなど「自ら手を入れる暮らし」の提案も、手描きのスケッチやプランを使いながら、お客様へわかりやすい説明をいたします。