お宅拝見

メゾネットと家族の図書室<1/3>

ご夫妻と中学生の娘さんの3人で暮らすAさんご家族。築34年のテラスハウスをフルリノベーションした新居には、家族で共有する図書室があります。壁式構造のため間取りの変更に制限があるなか、暮らしにぴったりフィットする空間をつくり、コストを調整しながらもアクセントクロスなどで遊び心も表現。娘さんも参加しながら、家族みんなで進めた家づくりについてお聞きしました。




すべての希望を盛り込んだ
MAXの状態から予算を調整


——この物件はテラスハウス形式のRC造で、集合住宅にはめずらしく2階建てになっていますね。1階は家族が集うLDK。2階は寝室、子ども室、客室、そして本棚で仕切ったフリースペースがあります。建具はなくオープンなスペースになっていますが、ここは家族みんなで使う空間ですか

ご主人:家族で共有する図書室のようなイメージです。私が昔から本が好きで、たくさん所有していたので、収納する場所が欲しいと希望したら、設計者のbaseさんが「図書室のある家」というコンセプトをいち早く提案してくれて、グッと心を掴まれました。

——レコードの収納棚、ターンテーブルのためのスペース、デスクもあって、ワークスペースのような場所でもありますね。

ご主人:家で仕事をすることもあるので、そもそもは自分の書斎が欲しいという希望もあり、それらを図書室という形で叶えることになりました。以前住んでいた家では、レコードやターンテーブルも長年しまいっぱなしだったから、日の目を見せたいと思っていました。本もソファを移動させないと取り出せないような状態で…。読みたい時に読みたい本がすぐに取り出せる、この図書室にとても満足しています。




奥さま:最初に欲しいものをすべて盛り込んだプランで、MAXの見積りを出してもらって、そこから現実的なところまで減額していったので、実は途中で棚を造作する案はなくなって、本棚は市販のものを後から購入しようと諦めたこともあります。でも、最終的には最初のコンセプトに立ち返り、復活しました。
 
——一度理想の空間をイメージしてしまうと減額するのは大変そうですね。実際に諦めたところはあるのですか?

 
奥さま:無垢のフローリングは複合フローリングに、壁の塗装はクロスに変更になりました。納戸やクローゼットなどに造作の建具を付けたかったのですが、それもなしでオープンなまま。図書室もオープンですが、全体的に建具が少ない家になりました。でも、人の出入りやものの出し入れがしやすく、とても使いやすいので、結果的によかったなと思っています。



建具をやめた結果、美しいオープン収納が実現。

ご主人:減額については悩んだり苦労した面はありましたが、できるだけ影響が少ないようにbaseさんが提案してくれたので助けられました。プラスしていくだけでなく、マイナスしていくことについても、さすがプロだなと思いました。
 
奥さま:最初から最後まで絶対に残したいと思っていたのが、曲線を描く玄関の上がり框。家の顔になる場所だし、私はすごく気に入っていて、どうしても実現したかったところです。あとは、スチール製の階段の手すり、水栓など、諦めかけたけど長く住む家だからやっぱり気に入ったものを選びたいと思い、一つひとつ決断していきました。

間取り・プランを見る

  • 専有面積: 99.72㎡
  • 間取り: 4LDK
  • 既存建物竣工年: 1983年
  • リノベーション竣工年: 2017年

RC造のメゾネット。1階は玄関側にトイレ、洗面室、浴室がある。キッチンは既存の壁を活かしたハーフクローズドタイプ。小窓を設けてリビングダイニングとの一体感やつながりをキープしている。また、キッチンから洗面室へと抜ける動線もある。2階は主寝室、子ども室、和室、家族共有の図書室がある。和室は客室として活用。ご両親が上京する時はもちろん、娘さんの友人が泊まりにくることも増えたという。
 

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