お宅拝見

猫と本とビール<1/3>

15歳の猫の三郎と暮らすYさんご夫妻は、自宅兼店舗として築33年の一戸建てを購入し、1階は店舗、2階は住居にリノベーションしました。1階の店舗スペースでは、新たに4匹の保護猫を迎え入れ、猫店員のいる本屋をオープン。猫たちが気持ち良く過ごせることを最優先に考えた空間は、人間にとっても何とも心地よい居場所になっているようです。自宅兼店舗の空間づくりや猫たちとの暮らしぶりについてなど、ご主人にお話をお聞きしました。


猫と本屋が互いに助け合う。
保護猫がお客さまを迎える空間

 
——1階は猫に関連した本を扱う「Cat’s Meow Books(キャッツミャウブックス)」、2階はYさんご夫妻の居住スペース。自宅兼店舗となっているんですね。猫たちが1階の窓辺で気持ち良さそうに昼寝したり、本棚を歩いていたり、猫好きにはたまらない空間ですね。
 

ご主人: 猫は店員としてお客さまをお迎えします。猫カフェではなく、猫店員がいる本屋なんです。手前と奥で空間が二つに分かれていて、間に格子戸があります。猫がいるのは奥のゾーンで、テーブル席もあり、カフェとしてコーヒーやビールなどのドリンクも提供しています。



——なぜ、猫がいる本屋をつくろうと思ったのですか?
 
ご主人: 15年ほど前に、三郎という猫を保護し、今も一緒に暮らしています。この時から保護猫を支援したいと思っていました。また、本が好きで、いつか本屋をやりたいと構想を温めていたのです。昨年、リビタが主催するBUKATSUDOの「自宅兼店舗入門」「これからの本屋講座」などを受講し、自分が本屋を営む前提で事業計画を立てたことで本気になりました。自分が大好きな猫と本をコンセプトに店舗をつくろうと。今、本屋の数はどんどん減る一方、里親を待っている保護猫はたくさんいます。そこで保護猫を店員として迎え入れることで、互いに助け合えないかと考えたんです。「Cat’s Meow Books」をオープンするにあたり、新たに4匹の保護猫を迎え入れ、先住猫の三郎とともに、看板猫として協力してもらうことにしました。



——三軒茶屋駅から徒歩圏内で、本屋をやるには良い立地ですね。最初から自宅兼店舗を前提に、戸建てリノベーションをすると決めていたのですか?
 
ご主人: 最初は貸店舗でと考えていたんですが、猫も飼いますし、リビタの講座がきっかけにもなっていたので、思い切って戸建てリノベをすることにしました。リビタはリノベーションの会社ですし、ご縁も感じていましたから。リビタのホームページを見て、プロフィールに「三度の飯より猫と併用住宅」と書かれていたコンサルタントの山田笑子さんを指名し、リノベーションのサポートをお願いすることにしました。設計者も猫好きな方を探していただいて、ショセット建築設計室をご紹介いただくことができました。
 
——この物件は築33年の木造2階建てですね。どのようなところが気に入ったのですか?
 
ご主人: 3面から採光できることが決め手でした。猫が外を眺められる窓が欲しかったのです。それから、「家の顔」にはこだわりました。玄関側を見た時に、好きな「家の顔」があるのです。この家はリノベ前の「顔」もいいなと思いました。
 

間取り・プランを見る

  • 専有面積: 62.66㎡
  • 間取り: 1LDK+店舗
  • 既存建物竣工年: 1984年年
  • リノベーション竣工年: 2017年

1階は手前と奥の2つのゾーンがある本屋の店舗。手前のゾーンは主に新刊本が並ぶ。床はモルタルとレンガで土足仕様。格子戸で仕切った奥のゾーンは猫がいるスペース。床はモルタルだがラグマットが敷いてあり、靴を脱いで上がる。長手の両壁面に設けた本棚には主に古本が並ぶ。本棚の上段はキャットウォーク、下段はベンチになっている。2階はLDKのワンルームに、水まわり、寝室として使っているロフトがあるシンプルな空間となっている。
 

PROJECT MEMBER

  • 株式会社リビタ 
    「リノサポ」コンサルタント 山田笑子


    一級建築士/二級建築士 建築設計事務所を経て、2015年よりリノサポコンサルタントへ。 設計事務所での経験を活かした、“お客様の要望+アルファ”のプラン提案が得意です。ライフワークは「ねこ」。ねこと暮らす家の実績もございます。また、保護ねこ団体さんでのボランティアも行っています。