お宅拝見

料理家夫妻とこだわりキッチン<3/3>



チャンスが向こうからやってくる家。
場所があるからアイデアをすぐに形にできる


——料理教室や予約制の食事会についても詳しくお聞かせください。どのような経緯で始められたのですか?

 
ご主人:もともと料理が好きなので、家に人を招いて振る舞うことは昔からしていました。最初は普通のホームパーティーだったのですが、そのうちに教えてほしいという声が上がるようになり、料理を通じて場を想像するおもてなしユニット「てとてと」として、料理教室を開催するようになりました。ホームパーティーのほうも、集まる人たちにテーマが生まれてきて、人と人がつながって新しいビジネスやプロジェクトが生まれるような場になってきたので、僕たちもテーマに合わせたおもてなしをするようになりました。現在では事業化していて仕事の一つとして取り組んでいます。土日はほぼすべて料理教室か何らかの食事会をやっていますし、平日の夜も多い時には週3回ほど開催しています。





奥さま:この家に引っ越してきてからまだ1年余りですが、食事会はすでに60回以上開催していて、回数も格段に増えました。家に合わせて「てとてと」の活動も発展しているのを感じます。
 
ご主人:この家はオフラインのホームページのようなもの。空間の雰囲気などから、僕たちの好きなものを知ってもらう自己紹介のツールにもなっているのを感じます。食事会の時にアイデアが出ることも多いのですが、場所があるから、それをすぐに形にすることができるのもいいですね。たとえば、食事会の参加者の得意分野を活かして、「今度ワークショップをしよう!」という話になったら、「じゃあ場所はここでやればいいから、いつやる?」という話になって、すぐに実現するんです。話してみたい人、会ってみたい人にもアプローチしやすいですね。将来的にはギャラリーとして展覧会などの企画もやってみたいと思っています。



奥さま:それもこの家を見て私たちのことを知ってもらえるから、具体的にアイデアが出てきやすいんだと思います。参加者の方からいろいろな提案を受けることが多く、素敵な機会が向こうからやってくるように感じています。プライベートと仕事の境目はほとんどありませんが、今はそれが楽しくて仕方がないんです。


お食事会でも人気者な、メインクーンの猫ちゃん。造作した専用窓でLDKと個室を行き来できる






■「てとてと」公式サイト : http://tetoteto.info

文:村田保子/撮影:中村絵
取材・撮影:2017年10月
 

間取り・プランを見る

  • 専有面積: 82.49㎡
  • 間取り: 2LDK
  • 既存建物竣工年: 1976年
  • リノベーション竣工年: 2016年

長手方向に玄関から庭まで抜ける約3分の2の空間がLDK。中央にゆったりと配したダイニングテーブルとキッチンカウンターは、合わせると5mを超える。キッチンの背面の壁には一面の家具造作収納。益子焼などの器をはじめ、Iさんご夫妻のセンスで厳選されたキッチンツールや調味料、雑貨などが並ぶ。残りの約3分の1は壁で間仕切られたプライベート空間。洗面・トイレ・浴室をまとめた水まわり、パントリー、将来の子ども部屋、ウォークインクローゼット、寝室がコンパクトに収まっている。

PROJECT MEMBER

  • 株式会社リビタ 
    「リノサポ」コンサルタント 与那覇侑哉

    宅地建物取引士/インテリアコーディネーター/カラーコーディネーター 建材メーカーに入社後、商品の開発に携わる。その後、リノベーションの設計・施工管理会社を経て、2013年よりリノサポコンサルタントへ。 「理想の暮らし」や「将来の自分に合う暮らし」をお客様一人ひとりと向き合いながらヒアリング。要望を聞くだけでなく、お客様に最適な暮らしをご提案いたします。自身のリノベーション経験も交えながら、お客様が楽しく納得して進めていけるコンサルティングを心掛けています
  • 設計

    松島潤平建築設計事務所