親子が暮らしやすい導線と空間|お宅拝見

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親子が暮らしやすい導線と空間

目 次
  1. 1賃貸ニーズの高い街選びとコストを抑えた中古物件探し
  2. 2築90年の洋館から受け継いだ古い建具をリユース素材選びもとことん楽しむ
  3. 3見せない収納とスムーズな生活導線で子どもと一緒にスッキリ暮らす

お互いに転職をきっかけに上京したOさんご夫妻。将来的にはおふたりの出身地である関西に腰を据えるという前提で、都内で中古マンションを購入しフルリノベーションしました。終の住処が前提ではない住宅購入に踏み切った理由や、子育て世帯が快適に過ごせる住まいづくりへの工夫には、参考になる点が沢山見られます。

親子が暮らしやすい導線と空間

賃貸ニーズの高い街選びと
コストを抑えた中古物件探し

——これから先ずっとこちらのお宅に住む予定ではないとお聞きしましたが、それでも住宅を購入しリノベーションをしようと決めた理由を教えてください。

奥さま:私は正直、東京にいる間は賃貸でいいと思っていました。住宅購入は“一生に一度の大きな買い物”という認識があったので、主人から“資産と捉えた住宅購入”を考えてみないかという提案を受けるまでは、今すぐマイホームの購入を検討する必要はないと思い込んでいましたね。子どももまだ小さいので、賃貸でも10万円前後の賃料の部屋で問題なく暮らせると思っていました。

ご主人:たとえ、あと数年でも東京で暮らすのに高い賃料を払い続けるなら、自分たちが本当に住みたいと思える家を作って暮らし、いざ移住する時が来たら賃貸に出すという方法もあるのではと考え始めたんです。子どもの誕生も大きなきっかけで、将来のためにも自分たちの資産となる不動産を所有すること自体にも意味があるのではと思いました。

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——将来的には賃貸に出すという前提で中古マンションを探し始められたのですね。物件選びの中で、おふたりが重要視されたのはどのような点だったのでしょうか?

ご主人:まずは自分たちの身の丈に合った予算内で購入可能かどうか。そして、賃貸で住むのに人気の高い街や地域であるかどうかを重視しましたね。他にもマンションの耐震性や子育てに適した環境であるかどうかも考慮しました。これらのバランスがちょうどいいなと感じたのが、武蔵野市にある1982年築の中古マンションでした。1981年6月に耐震基準が新しくなっているのですが、よくよく調べるとギリギリ新耐震基準だったことと、50~65平米程度は賃貸で貸しやすい広さということも大きなポイントでした。

奥さま:それ以前より賃貸で住んでいた武蔵野市は子育て支援も充実していて、井の頭公園や武蔵野中央公園も近く、子どもを育てるにはとても暮らしやすい環境だと感じていました。今の家は三鷹駅や吉祥寺駅が徒歩圏内というのも便利で好立地です。

ご主人:実はこのマンションは、土地が借地になっているので他の物件に比べても約7割ほどに価格を抑えられています。借地権のマンションは、武蔵野エリアには多いようです。

親子が暮らしやすい導線と空間
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——住宅を購入しようと考え始めた当初から、新築ではなく中古マンションをリノベーションしようと決められていたのですか?

ご主人:コストを抑えられること以外にも理由は沢山ありました。まずは、自分たちの暮らし方に合わせた間取りにできること、また元々ふたりとも建物やインテリアが好きなので、自分たち好みの素材やテイストを取り入れられること。また、工夫次第で物件自体の価値も高められるのではと感じていました。例えば、機能面では断熱性や防音性を高められる二重窓にしたり、リビングの床は自分たちで家を作るときにはこうしたい!と決めていたヘリンボーン張りにしました。

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築90年の洋館から受け継いだ古い建具をリユース
素材選びもとことん楽しむ

——大谷石を取り入れた玄関土間など内装へのこだわりも感じられますね。なかなか見かけない素材の取り入れ方だなと感じました。

ご主人:物件価格を抑えられた分、内装には妥協せずにとことんこだわることができました。玄関と廊下に使った大谷石はふたりとも当初から取り入れたいと思っていた素材の一つでした。家族旅行がてら栃木県の大谷石採掘場の見学に行くなど、家づくりの過程でも面白い思い出ができました。土間のように広く玄関スペースをとったのでベビーカーでもそのまま入れたり、ベンチでは子どもが靴を履いたり、買い物袋や荷物も置いたりできるので使い勝手もいいです。このベンチの下には靴や雨具などを収納しています。

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奥さま:この扉は築90年の洋館(※家糸プロジェクト)から譲り受けたものなんです。アンティーク素材が好きなのもありますが、大切にされていた古いものを上手く再利用して家作りをしたいなと考えていたので、扉の他に室内窓なども少し手を加えて取り入れました。扉が小さかったので上下を付け足したり、ワークスペースの室内窓もサイズに合わせてデザインしていただきました。ドアノブも当時のものでガタガタしていますが、それもまた味があっていいのかなと思っています。

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——広々としたリビングは大きな窓から光がたっぷり入り、ヘリンボーンの床が印象的です。間取りや設計でこだわった部分も教えてください。

ご主人:家族が最も長い時間を一緒に過ごすリビング空間を広くしました。また、妻が自宅で仕事をすることも多いので、家族の様子も見えるようなワークスペースがあったら大活躍するのではと思い、リビングの一角にガラス張りの小部屋を作りました。このスペースは将来子供部屋として使うことも考えています。

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奥さま:ワークスペースを壁で区切らずガラスにしたことで、窓の外の景色も見えるくらい開放的なので、作業をしていても息苦しくならないのが気に入っています。ガラス窓を開けるとリビングにいる家族と会話もできます。集中したい時には窓とカーテンを閉めれば完全に個室にすることもできるので、気分や状況次第で使い分けています。

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見せない収納とスムーズな生活導線で
子どもと一緒にスッキリ暮らす

——将来的に賃貸として貸し出す際も、子どもがいるファミリーにバトンを渡そうと考えられているのですか?

ご主人:ファミリーか、もしくはこれから子どもを考えている夫婦がいいかなと思っています。子どもがいても“雑多に見えずスッキリ快適に暮らしたい“、“効率よくスムーズに生活したい”という方は多いと思いますし、私たちもまさにその考えで、見せない収納や家族の動きがスムーズに運ぶような空間作りを試行錯誤しました。

親子が暮らしやすい導線と空間

奥さま:寝室はクローゼットもなく本当に寝るだけの部屋です。家族全員の衣類は、洗面室と行き来できるファミリークローゼットに収めているので、主人が夜遅くに帰宅したとしても物音も気になりません。生活導線を考えて配置したこのクローゼットはお風呂上がりの着替えや朝の身支度もスムーズにできるので満足しています。

——このクローゼットはとても使いやすそうですね。キッチン奥の収納庫も広くてたっぷり収納できそうです。

奥さま:オープンキッチンは収納量が限られてしまうので、パントリーを作って乾物系の食材や日常使いする食器類、また電子レンジやゴミ箱なども全てこの中に収納しています。キッチンの前面にもカップやグラス類を収納できるので、食器棚はなくても問題なく過ごせています。

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ご主人:子どものオムツやおもちゃ類はリビングのベンチ下収納(引き出し)にざっくり入れています。さっと片付けられるので部屋が常に雑多になりません。スーツケースやベビーカーなどの大物類は玄関脇の収納庫に収めています。

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——幼いお子さんがいても、常に片付いた状態でキープできるのは理想的ですね。見た目も美しく、使い勝手もよく、効率的に生活されていることがわかります。そしてエリア選びにも注力された分、三鷹・吉祥寺エリアでの生活を満喫されているようですが、実際に暮らしてみて住み心地はどうですか。

ご主人:実際に毎朝の身支度がスムーズになり、以前より時間短縮できている気がします。子どもが散らかした部屋も片付けやすいので比較的キレイな状態をキープできるようになりました。また、夜遅くに帰宅した時も家族に気を遣わずリビングでゆっくり過ごせるので、ホッとできる時間も増えた気がします(笑)

奥さま:近くには賑やかな商店街もあり、緑豊かな公園もあってバランスがいい街だなと思います。ローカル感もありつつ都心には比較的出やすいのも(新宿まで15分)有難いです。子ども連れOKな個人経営のカフェやレストランも多く、子どもが思いっきり遊べる施設や公園も沢山あるので近所をお散歩するだけでも楽しい休日が過ごせています。

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