お宅拝見

家族の時間と仕事の時間<3/3>



ていねいな暮らしは、日々の小さな工夫から。

手を動かすことは、じぶんらしく生きること。


——ご自身で手を加えてアレンジしたところを教えてください。
 
奥さま:入居前にPS(放射冷暖房)を設置したいと希望しました。プレーンな感じの空間なので、エアコンを設置せずに自然体の暮らしをしたいと思ったのです。それからキッチンのバックカウンターの造作もお願いしました。食洗器を設置するスペースと、食器を入れるための棚が欲しかったので、既存のアイランド型のキッチンと同じ素材でつくってもらいました。リノベーション済みの物件なので、やりたいことが全部できるわけではないけれど、ベーシックな箱をベースにして、自分たちの使い方に合わせ、もっと良くしようといろいろ考えられることが楽しかったです。


 

奥さま:入居後は、玄関の壁にIKEAで購入した棚を、白いペンキで塗装してから取り付けました。他にもミラーやコートフックなども設置。お客さまを迎えるための空間から優先して、手を加えていきました。1階のライブラリーに置いてあるテーブルも、天板と鉄脚を別々に調達して、自分たちで組み立てました。サイズがぴったりすぎて入らなかったので、早速土間で削って調整。ペンキを塗ったり作業したり、DIYをするときも土間があるから便利です。工具もみるみるうちに増えていきました。


 

ご主人:インターホンとバルコニーにある水栓金具には、アイアン塗料を塗りました。スイッチパネルやコンセントパネルも気に入ったデザインのものに付け替えました。もともと粗削りな感じの空間だったので、それに合わせてディテールにもこだわりました。
 
奥さま:自分たちでいろいろ工夫してやってみようという気持ちにさせてくれる空間だと思います。DIYの材料も、昔だったらどこで買えばいいか分からなかったけれど、今はインターネットで簡単に探して購入できるし、ペンキなども水性で安心して使える製品など、扱いやすいものが増えたと思います。住みながら家に手を入れることが、非常にやりやすい時代になってきていると感じました。
 
——今後、手を加えていきたいところはありますか?
 
奥さま:通りから玄関へと続く長い階段の両脇には花壇があります。この花壇に花を植えて、お客さまを迎え入れるアプローチとして美しく整えていきたいです。先日、娘と一緒にチューリップの球根を植えたので、春に咲くのを楽しみにしています。庭の植栽の手入れもしていきたいですね。以前から育っている樹木はほとんど残しているのですが、すごく大切に育てられていて、前の住人の方の人柄が感じられるように思います。先人の意志を受け継いで行くことも嬉しいですし、持続可能な社会を実現することを、身を以て経験しているように感じています。


 
 

■利用サービス:HOWS Renovation
 
文:村田保子/撮影:古末拓也
取材・撮影:2016年2月

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  • 専有面積: 109.32㎡
  • 間取り: 3LDK+α(土間)
  • 既存建物竣工年: 1978年
  • リノベーション竣工年: 2015年

花壇にはさまれた長い階段を上った高台に建つ。1階は玄関から続く広い土間があり、ウッドデッキや庭が広がる。土間に沿って、引戸で開閉することで仕切ったりつなげたりできる2つの空間がある。玄関脇にはオフィスとして使っている個室もある。2階はまるごとLDKのワンルーム状の空間と水まわり。特注の大きな窓からは見晴らしの良い景観が広がり、テラスも設けられている。