お宅拝見

一人仕様を極めたワンルーム<2/3>



無骨な雰囲気の中にも、さりげない差し色で遊び心をプラス

 
―将来より今に焦点を絞ったからこそ、このような快適な空間が実現したんですね。

Tさん:とくにお風呂に入るのが好きなので、広くて快適なバスルームが欲しかったのですが、単身者用の賃貸ではなかなか望めませんよね。思い切ってリノベーションしようと思った理由の半分くらいは、小さなお風呂がどうしても嫌だったからとも言えます(笑)。
 
―現在のお風呂は白と黒の2色を使ったタイル張りで、リビングとの間に窓があり、バルコニー越しに外の景色まで抜け、自然光がやさしく差し込む素晴らしい空間となっていますものね。

Tさん:どうしても窓が欲しかったんです。休日の昼間に太陽の光を受けながら、お風呂で読書をすることに憧れていましたから。今では夢が叶い、至福の長風呂を楽しんでいます。
 
―お風呂から続く洗面室の壁にも、ブルー系のモザイクタイルが使われていてポイントになっていますね。

Tさん:印象派のモネの絵画『睡蓮』のイメージです。本当はお風呂もオリジナルでつくりたかったのですが予算の関係でユニットバスにしたので、洗面室の壁にその思いをぶつけました。ブルー、ホワイト、ラベンダーのモザイクなのですが、既製品でイメージに近いものがなく、つや消しのタイルの単品を組み合わせ、オーダーしてつくってもらいました。



―下が収納、上が畳の寝室となったボックス型のロフト、玄関からリビングダイニングまで続く土間など、プランや仕上げもオリジナリティに溢れていますよね。

Tさん:設計の打ち合せには自己紹介や自分で考えたプラン図、理想のイメージを集めた写真、持っている家具やものの写真などを、ファイリングして持参しました。それを見てもらったから、希望のイメージはスムーズに伝わったと思います。ダークブラウンをベースカラーに、ラフでかっこいい空間にしたいとお伝えしました。
ボックス型のロフトは、リビタのホームページに掲載されていた実績の写真を見ていいなと思って取り入れたのですが、偶然にも私が勤務する会社の先輩のお宅だったのです。実際に遊びに行かせていただき、参考にしました。
 
―リノベーションのお宅を見る機会が多かったことも理想の住まいを実現された秘訣と言えるのでは?

Tさん:実際の暮らしぶりを拝見しながら、お話を聞いたりアドバイスを得られたこともよかったです。実は、ホームシアターは、先輩のお宅で見て欲しくなったアイテム。でも、マンションを買ってリノベーションした上に、プロジェクターまで付けてしまうのは、独身女性としては自己満足仕様になりすぎて「やりすぎ」ではないか...とかなり迷ったんですよね。そんなとき先輩に「それは、レストランでフルコースをオーダーして、最後のデザートを食べようかどうしようか迷うようなもの」と言われ、なんとも絶妙な例えだと、納得してしまいました(笑)。お陰で、毎日のように映画やライブ映像を楽しめる生活が実現し、思い切って付けてよかったなぁと実感しています。
 
―天井は躯体のコンクリートを現しとし、濃いグレーで塗装しています。壁は薄いグレーのクロス、パーツ類はアイアン金具などを選ばれていて、男性的というか武骨な印象もあります。

Tさん:真っ白な空間よりも、落ち着きのある暗めの空間のほうが好きなんです。設計者の森本さんには「女性的なかわいさはいりません!」と強調しました。キッチンも見た目以外はそれほどこだわりがないので、システムキッチンを選び予算を調整しています。
 
―女性だからと言って、すべての人がキッチンの細部にこだわるわけでも、明るくてかわいい空間が好きなわけでもないですからね。でも、前出の洗面室の壁をはじめ、リビングの壁の一面はラベンダーブルーで塗装されたり、ロフト上階の内側の壁には畳に合わせて京唐紙を貼ったり、さりげない遊び心が取り入れられ、リノベーションを楽しまれているなと思います。

Tさん:ラベンダーブルーの壁は、自分で塗装をしてみたかったので、ポーターズペイントの講習会に参加し、担当してもらったリビタのコンサルタントの渡部さんも手伝っていただき、DIYで塗りました。アクセントカラーとして好きな色を選ぶことができ、質感のある仕上がりとなり、とても気に入っています。
 

間取り・プランを見る

  • 専有面積: 39.5㎡
  • 間取り: 1LDK
  • 既存建物竣工年: 1974年
  • リノベーション竣工年: 2012年

玄関からつながる土間が続く通路に、上が畳の寝室、下が収納となるボックス型のロフト、ドアを黒板塗料で塗装したトイレ、水まわりを配置。浴室にはリビングへ視線が抜ける窓もある。ワンルーム状につながるリビングダイングキッチンは、無垢材のフローリングで落ち着いた空間に。壁の一面だけラベンダーブルーで塗装している。天井は躯体を現しとし、ダークグレーで塗装。造作家具やキッチンはダークブラウンをベースとし、黒のアイアン金具などをポイントとして使い、全体的に落ち着いた雰囲気に仕上げている。