お宅拝見

ガラスの建具で個室を仕切り、採光と抜けを保つ<2/3>



ヴィンテージ感と素材感あふれるヘリンボーン、丸モザイクタイルの床仕上げ



―仕上げの素材の選び方やインテリアにはチェッカーガラス以外にも、懐かしい感じというかアンティークの雰囲気を取り入れられていますよね。床はナラの無垢材をヘリンボーン張りにし、玄関や水まわりの床には丸モザイクタイルを使われています。これらはどのように決めていったのですか?

ご主人:夫婦ともにインテリアが好きで、一人暮らしのときから家具にもこだわりを持っていて、それぞれに意見がありました。二人の共通の好みとして一致していたのが、雑誌で見たニューヨークのACE HOTELのインテリアだったので、それを参考にしたヴィンテージ感やラフな素材感などをベースにしています。
 
―濃いブラウンの床に2つ並べたD&DEPARTMENTのテーブル、grafのサイドボード、大きなソファ、ミッドセンチュリーのチェア、リビングの壁につくりつけた本棚などの組み合わせがカフェのような雰囲気ですね。

ご主人:本棚の棚板も床の色に合わせました。支柱は黒の角パイプ。他にもドアの把手、窓の手すりなどに黒のスチールを選んでポイントにしています。
 
―玄関の土間から洗面室やトイレまで、丸モザイクタイルの床がシームレスに続いているのも面白いなと思いました。

ご主人:玄関側とリビング側は床に異なる素材を使うことで、しっかりと空間を切り分けたいと考えました。ヘリンボーンとタイルのコントラストは居心地ががらりと変わるので、とても気に入っています。

倉田さん:玄関だけをタイルにするなど細かく分けていくと、コンパクトさが強調されてしまうので、できるだけ同じ素材で続けたほうが広がりを感じられるという効果もあります。
 
―キッチンや洗面室の壁にもタイルが使われていますね。

奥さま:キッチンはIKEAで気に入ったデザインの製品があったので、それを使いたいと希望しました。施工上の都合で天板だけ人工大理石で造作しています。壁はデザインよりは、油ハネするからという機能的な理由でタイルにしました。

ご主人:玄洗面室の壁のタイルはもっとも悩みました。夫婦で意見が分かれたところでもあります。最初はトイレの壁と同じような濃紺色のイメージも考えていました。

奥さま:天板を棚板などと同じナラにして、もともと持っていたアンティークのミラーを使うことにしたので、壁はシンプルに白いクロスでいいというのが私の意見でした。ミラーで顔を見たとき、壁に色味があると気になるかなとも。

ご主人:それでタイルは使うけれども白にして、表面の形状にニュアンスがあるものを選びました。オーバル型の洗面器は、飲食店で見たイメージをヒントにしていますが、天板の奥行きがないのでオーバル型がすっきり収まるという理由が大きいです。


 

間取り・プランを見る

  • 専有面積: 51.51㎡
  • 間取り: 2LDK
  • 既存建物竣工年: 1999年
  • リノベーション竣工年: 2012年

既存の間取りは玄関側にトイレと水まわりが収まり、キッチンが独立した2LDK。水まわりの位置は変更せず、一部の壁下地などを活かしながら、キッチンをオープンにしてリビングダイニングを最大限に広げ、2つの個室をチェッカーガラスの木製建具で仕切っている。バルコニー側にある寝室は壁をつくり、室内窓とガラスがはめ込まれたドアで仕切りプライバシーを確保。もうひとつの個室は引き戸で間仕切り、個室を使わないときはオープンにしてリビングの延長として使える。

PROJECT MEMBER

  • 株式会社リビタ
    「リノサポ」コンサルタント 大嶋亮


    宅地建物取引士/既存住宅アドバイザー

    兵庫県生まれ。商空間の設計施工会社で営業、現場管理、設計などを経験。その後、建築設計事務所へ転職し住宅・店舗設計を担当。2008年に株式会社リビタへ入社。
    リノベーションの得意な不動産コンサルタントとして、建築的な知識・目線、不動産知識・経験則を活かした売却戦略や賃貸など中長期的な目線で、一人ひとりに最適な暮らし方や住まい方を提案いたします。
  • 設計

    ATELIER 71
    倉田 充