お宅拝見

ガラスの建具で個室を仕切り、採光と抜けを保つ<1/3>

丸モザイクタイルやヘリンボーンの床仕上げ、チェッカーガラスの木製建具で仕切ったプランなどで、ヴィンテージ感あふれる空間を実現したIさんご夫妻は、ご夫婦ともにインテリア好き。5ヶ月の娘さんの子育ての場として選んだ中央区の人形町は、大きな公園があり、懐かしい下町風情も楽しめるエリアだという。



チェッカーガラスの透け感で、空間の広がりと開放感を生み出す


―51.51㎡とファミリーで暮らすにはコンパクトな面積だと思いますが、体感としてはとても広く感じますね。個室をガラスの建具で仕切っているから、いろいろな方向から光が入ってくるし、奥行きも感じさせます。

ご主人:この物件は南向きで、リノベ前の間取りでは、バルコニーに面した部屋はとても陽当たりが良かったんです。でも細かく部屋が仕切られていたから、中央にあったリビングが暗い印象でした。キッチンも仕切られていて狭かったので、それらを解消し、バルコニーから入る光を家全体に届けたいと考えました。
 
―全体をつなげてワンルームという方向にはお考えにならなかったんですね。

ご主人:子どもがいるので将来的に個室が準備できるように、部屋としては仕切りたいと思いました。そこで設計者のATELIER71の倉田さんが、ガラスの建具や引き戸で仕切るというアイデアを提案してくれたんです。

倉田さん:キッチンをオープンにし、リビングダイニングは最大限の広さを取り、個室はコンパクトに収め、ガラスの建具の透け感で空間の広がりや開放感を生み出しています。寝室はドアと室内窓で仕切っていますが、もう一つの個室は引き戸をオープンにしておけば、リビングダイニングの延長として広々と使うこともできます。

ご主人:今はまだ個室は必要ないので、普段は開けて広く使っていることが多いです。このプランを提案されたときは面白いなと思いましたね。開放的ではあるけれどプライバシーとしてはやや不安もありましたが、「あとでカーテンをつけるなど対応すればいいか」と現実的なところまで考えていました(笑)。
 
―ガラスは透明ではなくチェッカーガラスですから、透け感はそれほど気にならないと感じます。開放感とプライバシーのバランスが取れていますよね。

ご主人:チェッカーガラスは、倉田さんが最初から提案してくれていました。寝室のドアの雰囲気など、デザインとしても昔の小学校みたいな懐かしい感じが好きですね。


 

間取り・プランを見る

  • 専有面積: 51.51㎡
  • 間取り: 2LDK
  • 既存建物竣工年: 1999年
  • リノベーション竣工年: 2012年

既存の間取りは玄関側にトイレと水まわりが収まり、キッチンが独立した2LDK。水まわりの位置は変更せず、一部の壁下地などを活かしながら、キッチンをオープンにしてリビングダイニングを最大限に広げ、2つの個室をチェッカーガラスの木製建具で仕切っている。バルコニー側にある寝室は壁をつくり、室内窓とガラスがはめ込まれたドアで仕切りプライバシーを確保。もうひとつの個室は引き戸で間仕切り、個室を使わないときはオープンにしてリビングの延長として使える。

PROJECT MEMBER

  • 株式会社リビタ
    「リノサポ」コンサルタント 大嶋亮


    宅地建物取引士/既存住宅アドバイザー

    兵庫県生まれ。商空間の設計施工会社で営業、現場管理、設計などを経験。その後、建築設計事務所へ転職し住宅・店舗設計を担当。2008年に株式会社リビタへ入社。
    リノベーションの得意な不動産コンサルタントとして、建築的な知識・目線、不動産知識・経験則を活かした売却戦略や賃貸など中長期的な目線で、一人ひとりに最適な暮らし方や住まい方を提案いたします。
  • 設計

    ATELIER 71
    倉田 充