お宅拝見

日本の伝統工芸品や和の素材をふんだんに使い、味わいを育てていく暮らし<2/3>

―プランのコンセプト、こだわりのポイントを教えてください。

◎暮らしに合わせたスムーズな動線


Kさん:物を収めて快適に住みたいという希望があったので、まずは収納計画が大切でした。持っている洋服や靴、バッグなどがすべて収まるウォークインクローゼットをつくり、生活の動線上にオープンな形で配置することに。いつも目につく場所に物があって、すぐに手に取れるようになっていることがポイントです。押し入れの中に入れてしまうと、結局それは使わないものになってしまうので。

ライフスタイルに合わせて、玄関からキッチンを通りリビングへ続き、リビングから寝室を通り水まわりへと続く、2本の動線があって、回遊できるようになっています。動線上に必要なものを配置しているから、朝起きて、お風呂に入って、洋服を選んで、着替えて、出かけるといった一連の動作がスムーズにできるのです。ベッドの近くに本棚をつくったのも大正解。就寝前や朝の入浴時に読書をすることが多いので、ちょっと本を手に取って、浴室やベッドへ向かうという動きにぴったりの場所で、とても便利です。





◎日本の伝統工芸品を使った壁

Kさん:無垢の床、漆喰の壁のイメージは最初からありましたが、具体的には物件が決まってから、空間がもともと持っている雰囲気を見て、昭和テイスト、日本的なもの、伝統工芸品などを使うといったアイディアが出てきました。和紙にさまざまな装飾を施した江戸からかみは、通常は襖などに使われるものですが、柄がとても美しく、ぜひ壁に使いたいと思っていた素材です。リビタから紹介してもらった設計者さんにもその希望を伝え、一緒にショールームへ行って、秋の草花をモチーフにしたものを選んで、家の中心であるリビングとキッチンの間の壁、寝室の壁に使ってもらいました。少し北欧的な雰囲気もあり、とても気に入っています。塗料の色や紙も選べるようになっていて、いろいろ組み合わせてオーダーできるので、インテリアにも使ってみると楽しいと思いますよ。さらに、寝室とリビングは格子の壁で仕切り、江戸からかみの柄がちらっと透けて見えるようになっています。格子の隙間から差す陽の光で目覚める朝は、最高に気持ちいいです。



◎デザインとしての雪見障子と長押

Kさん:ベランダ側にある大きな窓には雪見障子を設置しました。解体前の部屋にも障子があり、そこからヒントを得たものです。設計者さんと解体前の部屋の床に座って打ち合わせをしていたのですが、居心地が良く、床座りの雰囲気も残したいなということで、新しく雪見障子をオーダーでつくってもらうことに。壁の上部につけた長押も同様に、既存の部屋のイメージからアイディアが生まれました。長押があることで、白い壁面がデザインとして引き締まっているように思います。



◎古材をイメージしたキッチン

Kさん:古材を張り合わせた家具を見て、「その雰囲気がいい」と設計者さんに伝えたところ、イメージが近い素材を探してきてくれたので、キッチンと洗面台の面材として使うことになりました。本来は家具用の面材らしく、存在感があります。キッチンは人工大理石の天板、タイルの壁と合わせ、空間のアクセントとなる家具のようなイメージに仕上がりました。


 

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  • 専有面積: 55㎡
  • 間取り: 1LDK
  • 既存建物竣工年: 1972年
  • リノベーション竣工年: 2010年

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