お宅拝見

6mの壁面収納をポイントに、多彩な色と素材でコーディネイトする壁<2/3>

―プランのコンセプト、こだわりのポイントを教えてください。

◎水まわりのコアで切り分ける空間


Oさん:子どもが小さい間しか住まないので、今の段階では子ども部屋はいらないし、寝る場所も最小限でいいけど、リビングダイニングはできるだけ広く取り、若干の作業スペースも欲しいという条件で考えました。まず、水まわり、寝室など必要なものを効率的にコンパクトに収められる場所を検討し、水まわりは家の中央部分に箱として収め、これをプランのコアとして空間を切り分けています。寝室はベッドの長さに合わせてミニマムに設定。そうすると寝室の隣にかろうじてカウンターを設置して、ワークスペースがつくれます。ワークスペースは玄関の正面にくるので、玄関を入ったときに視線が抜けて、開放感をつくることもできる。さらに右方向には、玄関からリビング、開口、テラスへと気持ちの良い抜けを取ることもできました。


余計な間仕切りをなくし、開放的にしたリビングダイニング

◎フラットにつながる壁と空間

Oさん:寝室、リビング、ワークスペースなど、空間は分かれているのですが、それぞれの個室にドアをつくらず、上吊り引戸で間仕切り、オープンにしたときに建具がすべて壁に収まるようになっています。普段は引戸を開けっ放しにして、寝室まで含めてひとつながりのワンルームとして使いたかったので、レールや建具を見せないことが重要でした。全体的な空間のつながりを出すために、壁や収納の扉にも境目をつくらず、できるだけフラットな面がきれいに見えるようにこだわっています。


建具が全て壁に納まるように徹底されたディテール

◎リビングの6mの壁面収納

Oさん:なるべく広く取ったリビングの中でも、最も広く使える壁面は左右の長さが6mほどあります。この壁はラーチ合板を白で染色して木目を透かし、棚をつくり付けました。広い面を見せながら壁を強調するという狙いがあります。ただ壁にしておくと家具を置いて分断されてしまうけど、棚にして収納も兼ねれば、広い壁と面が活きてきて、空間を広く感じさせ、意匠としてもポイントになる。既成の空間構成のバランスを少し崩して、このように広めの壁を取るなどして、壁面の大きさを考えることで、色を塗ったり、素材を変えたりするのと同じような見た目のポイントをつくる効果があると思います。


左)壁の存在感を強調するように設計された壁と棚。
右)棚は、存在を消すように細いワイヤーで吊られている。
 

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  • 専有面積: 67㎡
  • 間取り: 1LDK
  • 既存建物竣工年: 1992年
  • リノベーション竣工年: 2010年

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