お宅拝見

好きな街で、自分たちらしく、住まうこと<1/3>

横浜駅から徒歩5分。都会の活気があふれる街の一歩踏み入ったところに静かな住宅街があります。今回取材させていただいたKさまご夫妻は、ご主人がハウスメーカー、奥さまがリノベーション会社で、それぞれ一級建築士として住まいの第一線で活躍している建築のプロフェッショナルな方々です。そんな誰よりも建築の最新技術やアイデアに敏感で、情報豊富なおふたりが、なぜ中古マンションでリノベーションを選んだのでしょうか?そしてどのような暮らしを実現したのでしょうか?今回は、写真とリノベーションのアドバイスたっぷりでご紹介いたします。

 
―おふたりとも建築関係のお仕事だそうですが、住宅購入にリノベーションを選択した理由はなぜですか?

Kさん:二人が建築士だからマンションをリノベーションした、というわけではありません。私たちが住まいについて大切にしたこと。それは自分たちが“大好きな街(横浜)”で、これからもずっと“自分たちらしく住まうこと”でした。新築とか中古とか○○風とかデザイナーズとか、そういった形式(スタイル)は重要ではなく、それよりも、気持ちのいい風が抜けるとか日当たりがいいとか、手触りのいい素材でできた壁・床・天井かとか、今まで気に入っていた家具がこれからも使えるかとか、そういうものを重視したかったんです。それらを実現しようと考えたとき、結果的にマンションをリノベーションするというカタチになりました。

―好きな街で希望の物件をみつける。それは簡単なようで難しいことですよね。このマンションはどのように出会ったのですか?第一印象は?

Kさん:以前から二人とも横浜に住んでいたので、この周辺の住宅事情についてはよく知っていました。そんな中で自分たちが良いなと思う物件はほんの数件しかなく、やっと候補の物件が不動産情報にあがって問合せたときには、すでに成約済・・・。残念に思っていたら、なんと同じマンション内で別の部屋がこれから売りに出されるという情報を知りました。さっそく内覧に行くと、風通しのいい窓が配置されていて、日当たりも良く、リビングの天井が高い。さらにマンションにはエントランスが2つあって、駅からのアクセスも良かった。建物は築20年ですが、管理体制もよく間取りも悪くない。そんな印象を受けながら、表面的な古さではなく、ここなら気持ちよく住める可能性があると感じました。


リノベーション前のキッチン。一部開口はあったがリビングとキッチンは壁によって仕切られていた。

―出会った物件に可能性を感じたのですね。リノベーションをするにあたって何かコンセプトは決められたのでしょうか?

Kさん:いわゆる北欧スタイルとかミッドセンチュリーとかジャパニーズモダンといった「○○風(スタイル)」というコンセプトは決めませんでした。(もちろんデザイナーズ○○とも無縁です)ふたりで「なんとなくこんな感じだよね」とか「こうしたいね」という意見をすり合わせながらプランニングしていったのですが、そこで自分たちが大切にしたかったのは、気持ちよく抜ける風や、手触りの良い素材(ムク床)、緑や太陽の日射しといった、シンプルな気持ちよさ。その結果、○○スタイルという枠にはめたものではなく、自分たちの気持ちよさがひとつにまとまったような空間が出来上がりました。室内にデザイナーズ家具ではなく、自分たちが創った照明や撮った写真などを置いたのも、そんな考えからなんですよ。

 

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  • 専有面積: 77㎡
  • 間取り: 3LDK
  • 既存建物竣工年: 1984年
  • リノベーション竣工年: 2008年

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